ポリエステエルとはエステル結合を持つ高分子のことを言います。英語ではポリエスターと発音しますので、英語でコミュニケーションをとる方は気を付けてください。化学的に作られた合成繊維に分類されます。多くの人が勘違いしていますが、ポリエステルとは、エステル結合を持つ高分子の総称で、その中に幾つかの物質が存在します。代表的なもので言えばポリエチレンテレフタレート、略称PET(ペット)が挙げられます。身近なものとしてペットボトルがあげられます。PETは容器やフィルムなど、いろいろな形態に作られますが、口金(くちがね)と呼ばれるシャワーのノズルのような物体から吐出されることで細い繊維になります。
ポリエチレンテレフタレート(PET)以外にも、
ポリトリメチレンテレフタレート(PBT)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)
などがあります。これらは全てポリエステルというわけです。全てにエステル結合がありますが、分子構造が少し異なります。この構造の違いで伸びやすさなどに違いが生まれます。
ポリエステルの特徴
ポリエステルは総合的に耐久性が高い繊維です。そのため衣料品から産業用まで非常に幅広く用いられています。化学繊維の生産量の実に70〜80%以上の生産量を占めています。価格も安価で高性能であれば使わない手はないでしょう。
ポリエステルは疎水性で水になじみません。繊維間に水分が蓄えられることは考えられますが、繊維内部にはほとんど蓄えられません。これを言い換えれば濡れても乾きやすいということになります。またこの特徴から、染料で染まりにくいため、分散染料と呼ばれる細かい微粒子を、熱と圧力をかけて繊維中に押し込んで染める手法をとります。深く染まらなかったり、残留染料が他の繊維に移るなどのトラブルに注意する必要があります。
ポリエステルの生産
ポリエステルの生産量は中国で4000万トンと圧倒的なシェアをほこっています。次いでインドが300万トンを生産しています。
ポリエステルの取り扱い
ポリエステルの性能は高く優秀な繊維ですが、強くて切れにくいため、毛玉ができやすいと言えます。その他の繊維も毛玉はできるのですが、我々が知らないうちに脱落しているのです。繊維が強ければ脱落しないため、毛玉ができやすいと感じるわけです。そのため極力摩擦を減らす必要があります。、洗濯時に洗濯ネットを使用したり、重ね着をする場合は裏地が滑らかな素材の上着と組み合わせるなど摩擦を減らしましょう。。