合成繊維の光沢
合成繊維は光沢をコントロールすることができます。主に3種類押さえておけば良いでしょう。
フルダル (FD, Fully Dull)
セミダル (SD, Semi Dull)
ブライト (B, Bright)
フルダルが最も糸に光沢がなく、次にセミダル、ブライトは光沢があります。セミダルが最も多く使われており、生地にした際に自然な光沢になりますので迷ったらセミダルを使いましょう。光沢の違いは繊維に含有させる酸化チタンの量で生まれます。フルダルの糸は 酸化チタン含有量が多いです。UVカット性能を高めたり透け防止性能があがります。しかし、繊維中の不純物が増えるとも言えるため強度が落ちる傾向にあります。強度がシビアに要求される製品を開発されている方は注意しておく必要があります。衣料品に用いる場合、光沢は重要な要素となります。光沢がありすぎると安っぽく見えてしまったりします。もちろんあえて光沢を狙うこともありますので用途、ターゲットに合わせて選択しましょう。また、ブライトの糸でも撚糸回数をあげると光沢を減らすこともできます。このあたりの加減は正直なところ作ってみないとわかりません。
光沢に関わる要素
糸中に入れる酸化チタン以外にも光沢に関わる要素があります。そもそも光沢は光を反射することによって光って見えることになります。さらに乱反射するとより光って見えます。繊維の断面形状、フィラメントカウント、繊度、撚糸回数によっても違いが現れますので、総合的に見る必要があります。