靴下の素材は何が良いか

皆さんは靴下を買うときどんな基準で選ぶでしょうか?デザイン、色、長さ、価格、様々な因子を考慮して購入すると思いますが、その中で今回はどんな素材が良いかこれまで記載してきた繊維の知識という観点から選択してみましょう。

先に結論

綿50%とポリエステル50%がオススメ!

(多少異なる素材が入っていても問題ありません)

なぜ綿とポリエステルの組み合わせが良いのか

それぞれの素材のメリットを生かせるからです。まず綿は植物からできている繊維ですので、水を吸収するための道管があります。この道管が我々人間の足から出てくる汗を吸収してくれるのです。基本的に飽和するまでは吸い続けてくれますので、靴を履いた際の湿度を下げる効果があります。湿度が下がれば雑菌が繁殖する速度を遅くすることができます。

次にポリエステルですが、こちらは綿と異なり疎水性ですので水分を吸収しません。なのでポリエステルが入ることで水分を蓄える量が半分になってしまいます。しかし、このポリエステルが疎水性ということは速乾性があると言えます。綿の間にポリエステルがあることで、綿単体よりも早く乾かす効果がありますので、靴を脱いだり、靴の中に空気の流れが発生したときに水分を素早く発散してくれます。

綿とポリエステルの両特性を活かすことで、水分を吸収し、素早く乾く素材となるのです。そのため雑菌がわきにくく、臭いにくいと言えます。また両者ともに良好なはき心地と耐久性も併せ持っています。

その他の素材を選ばない理由は?

羊毛:冬に暖かいがスケールと呼ばれるキューティクルの触感がチクチクする、毛玉ができる

絹:触り心地は良いが摩擦が多い靴下として用いるとへたる

ナイロン:ポリエステルと同等の効果があるが、ポリエステルの方がやや安価、白の場合黄変する。

アクリル:ポリエステルと同等の効果があるが、毛玉ができやすい。

抗菌加工

各メーカーから様々な手法の防臭、抗菌加工が施された靴下が販売されています。銀や銅、炭などを殺菌、防臭効果を利用するのが一般的です。これらの加工はほぼ間違いなく効果があるでしょう。しかしその効果が一生続くことは99.9%ありません。摩耗や洗濯によって取れてしまうのです。数回着用したらすぐに交換するのはエシカルな消費とは言えません。素材選びも重要なのです。

その他の素材

靴下にはよくポリウレタンが数パーセント入っています。ポリウレタンは伸びるので着脱しやすくなるのです。この素材は入っていると良いと思います。

余談

靴下の蒸れ、臭いに悩んでいる方も多いと思います。もう一つ効果的な方法として同じ靴を連続して履かないことも大切です。十分に乾燥できる時間を設けることで、雑菌の爆発的な繁殖を抑えましょう。

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