カーボンファイバーとは

カーボンファイバーと聞くとどんなことやものをイメージするでしょうか?

つよい、かるい、黒い格子状の模様、飛行機、ゴルフクラブのシャフトなど様々だと思います。少し整理しましょう。そもそもカーボンファイバーのファイバーは繊維です。この状態では使いようのない状態です。非常に細く、折れます。細かいカーボンが粉塵となり、皮膚や粘膜に刺ささったりしますので取り扱いに注意しなければならないものです。導電性が非常に高いので、この粉塵が機器に入り込んでショートさせてしまうこともあります。

カーボンファイバーは2通りの作り方があります。

  1. PAN系:アクリルを空気中で200~300℃で熱処理し、その後、酸素のない状態で1000℃以上の温度で焼く
  2. ピッチ系は、石炭タールや石油ピッチを原料に高温で炭化する

まずはこの繊維がボビンに巻かれた糸の状態になったものから、布状にしていきます。この段階で厄介なことに、炭素繊維があまりに強すぎて、糸が何らかの拍子に何かに引っかかってしまったりすると、糸が切れずに織機側が壊れるという事態になります。また、強度を出すため、基本的にはカーボンファイバーを無撚で綺麗に引き揃えて配置する必要があります。よって生地にするときは専用の織機を用いることになります。こうして生地が出来上がります。

カーボンファイバーの製品は基本的には織物がほとんどです。なぜなら伸びない頑丈なものを作りたいからです。そのため、よく伸びる編物は適さないことがわかると思います。生地が出来ても、このままではまだ使えません。この生地に樹脂を含浸させて固めます。するとめちゃくちゃ強いものが出来上がります。形はプレート状が基本ですが、生地が型に追従して、樹脂が流し込めれば、いろいろな形状が作れます。この段階まできたものをCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)または、炭素繊維強化プラスチックといいます。われわれの身近にある製品はカーボンファイバーを使った、CFRPであるということです。カーボンファイバーはあくまで材料です。

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